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11月11日【介護の日】宮崎県介護福祉士会会長 木場圭一さんにインタビューしました

 

【 11月11日は、「いい日、いい日」で「介護の日」 】

 厚生労働省は、平成20年より毎年11月11日を「介護の日」として定め、介護についての理解と認識を深めるためのさまざまな活動を行っております。
 日本では、高齢化の進展により年々介護が必要となる方々が増加しており、核家族化の進行、高齢者の単独世帯増加の影響もあり、いまや介護は社会全体で支えるものとなっています。そんな中、その介護の担い手となる人材が2025年には約34万人不足すると言われています。
 そこで本日は、「介護の日」にちなみ、その不足する介護人材の確保、介護の現状等について、一般社団法人宮崎県介護福祉士会会長の木場圭一さんに、本校介護福祉科学科長の千代森倍世がインタビューを行いました。

(オンラインでのインタビューの様子)

千代森 倍世(以下、千代森):本日は、よろしくお願いいたします。

木場 圭一会長(以下、木場):よろしくお願いいたします。

(千代森)

現在、介護人材が不足しているとお聞きしますが、さらに今後人材が不足するとどのような問題が生じてくるのでしょうか?

(木 場)

実際に介護サービスを利用する方々やその家族に影響や支障が出てきてしまいます。例えば、利用者の方が食事などの日常生活で必要なサービスが受けられなくなってしまいます。また、利用者本人の問題だけだはなく、介護をしている家族にも就労問題等にも影響してしまいます。

(千代森)

では、宮崎県内の福祉サービスを提供している事業所の人材確保の現況は、どうですか?

(木 場)

現在、人材を必要としている事業所も多くあります。人材確保に関しては、新しい人材を確保することと、現在働いている職場の人材をどのように定着させていくのか、キャリアアップをどのように目指すのかということの両方が必要であると考えます。また、外国の方にも就労していただき、グローバルな視点で一丸となって利用者の方の生活やサービスを支えていく必要も出てくると考えています。それに加えて、将来的には、福祉用具、福祉機器の活用、充実など環境も整えていくことにもなるのではないかと思っています。

(宮崎県介護福祉士会会長 木場圭一さん)

(千代森)

では、改めてになりますが、介護の担い手には様々な方がおられますが、その中での介護福祉士、いわゆる国家資格有資格者に求められる役割は何でしょうか。

(木 場)

まず介護に携わる専門職は、利用者の身近な生活支援者として、それぞれの方々の生活を担保していくことが重要な役割であると思います。具体的には、①利用者本位の自立支援、②専門的なサービスの提供、③他機関、他専門職との積極的な連携、協力、④地域福祉の推進、さらに⑤後継者の育成があります。
現場では、一人だけで介護することが難しいことがたくさんあります。その時には複数、チームで介護サービスを提供することが重要で、同僚や仲間と連携することが必要となります。利用者の生活が困らないように専門的な視点から支援することが大切で、その中心として介護福祉士が担っていければと考えます。

(千代森)

現在、介護の担い手は、労働条件が良くないと聞くことがありますが、実際はいかがでしょうか。

(木 場)

介護の現場の労働条件については、様々な報道があります。しかし、どのような分野のどのような業種のどの仕事も、その仕事なりに大変さはあると考えます。
介護業界では、最近は、勤務管理をタスク管理システムで行っているところもあり、残業時間の減少や業務負担を分散するなど工夫をされている事業所もあります。ですから、一律に労働条件が悪いということではないと思っています。そのような事業所が増えていき、少しずつではありますが、働きやすく、やりがいのある仕事へ変化しつつあるのが現状だと感じています。

(千代森)

働きながらのキャリアアップはできますか?

(木 場)

キャリアアップのためにすでに取得している資格とは、別の資格にチャレンジする人もおります。資格取得だけでなく、宮崎県介護福祉士会では、さまざまな研修を重視し充実を図っています。例えば、介護過程についての研修、チームリーダーの役割を担えるようにファーストステップ研修も開催しています。また、介護福祉士の上位資格である認定介護福祉士の取得に向けての支援にも取り組んでいます。
介護福祉士会としては、まず多くの方に介護福祉士を取得していただき、多くの会員とともに頑張っていければと考えております。

(千代森)

介護福祉士の将来性についてお聞かせください。

(木 場)

日本の国家予算のうち、介護や福祉に代表される社会保障費は30%を超えてます。介護は今後より一層社会を支える大きな産業であると考えます。私も宮崎県の有識者会議で介護福祉士、介護福祉士会会長として意見を出したりする機会がありますが、介護の重要性、将来性をとても強く感じることがあります。
今後、AIなどの発展、活用により無くなってしまう職種が様々あると言われていますが、介護の仕事はなくならないと考え、将来性のある仕事だと考えています。

(千代森)

介護福祉士養成校で、資格取得を目指すメリットについてどのようなことがあるでしょうか。

(木 場)

私も介護福祉士養成校で学び資格を取得しました。在学期間中に、最新の専門的知識や技術、介護に対する考えや倫理観等をカリキュラムに沿って体系的に学ぶことはとても重要なことだと考えます。
また、学校で学ぶという時間はとても貴重なものとなります。卒業後は、学校で介護を学んだことをベースに、現場で経験したことをフィードバックこともでき、一層経験値を高めることもできました。
専門学校では、勉強だけでなく、サークル活動やスポーツ大会、レクリエーションなど楽しい思い出もあり、卒業した後も現在の交友関係にもつながり仕事にも役立っています。

(千代森)

では、介護福祉士養成校で学んでいる学生へエールをお願いします。

(木 場)

学校には身近に教えてくれる先生がいて、悩みを分かち合い、切磋琢磨する仲間がいると思います。その中で、学ぶことができるのは、今後大きな財産となります。学ぶことが土台となって、将来、介護現場に役立つときがくると思いますので、ぜひ一緒に頑張りましょう。現場でお会いできるのを楽しみにしています。

(千代森)

では、最後に若い皆さんへのメッセージをお願いします。

(木 場)

小中学校で福祉体験や車いす体験などがあると思います。触れて、体験することにより介護に興味や関心を持ってもらえると嬉しいですね。先ほども話しましたが、これから社会を支え、必要とされている仕事だということを知ってもらい、これからの日本の未来、介護について一緒に考えてもらえるといいですね。介護を志す皆さんをお待ちしております。

インタビュー後記
 今回は「介護の日」ということで、宮崎県介護福祉士会会長の木場圭一さんにインタビューを行いました。介護の人材確保、現状を中心にお話ししていただきましたが、介護は今後の日本を支えるとても重要な仕事であることが分かりました。また、介護の現場も日々進化し、働きやすく、やりがいのある仕事へと一層変化しているようです。その中でも、介護の現場の中核となる介護福祉士の重要性を強く感じる機会となりました。
 本校介護福祉科では、これまで1319名の卒業生を輩出し、介護の現場で活躍しております。国家資格である介護福祉士を取得し、活躍する人材を輩出していけるよう本校でも日々努力して参りたいと考えています。また、その中で一緒に学びあう皆さんを本校ではお待ちしております。